vol.94 家を持つということ?

「家賃を払うくらいなら早く家を建てて方がいい」
と巷ではよく言われています。

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家を持てば資産になるし、
過去最低基準の低金利が続いているしで、
その理屈はごもっともなことなのですが、
かといって、果たしてみんながみんな若いうちから
家を持つことが正解なのでしょうか?

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例えば、賃貸住宅は、
家賃だけを払っていればいいですが、
自分の家を持つと、
ローン返済だけをしていれば
いいわけではありません。

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固定資産税を払わないといけないし、
50〜60年住み続けていくために、
定期的に外壁塗装や修繕などを
しなければいけないため、
その費用も計画的に積み立てて
いく必要があるからです。

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それゆえ、単純に家賃と比較するのではなく、
こういった費用も含めた上で、
どっちの選択をするのかを検討すべきだし、
家を持つという選択をするならば、
この維持費用がずっと掛かり続けることを
理解しておかないといけません。

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また、子供たちが小さいうちに
家を建てるとなれば、
学校を中心に考えて土地を買うことになるため、
土地代も高くなりやすいし、
最大人数を想定して間取りをつくってしまうため、
家の価格も高くなりやすくなります。

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つまり、必然的に
家づくりの費用が割高になりやすいため、
ローン返済の負担が大きくなり、
結果的に、貯蓄が出来なくなってしまう
原因になりかねない、というわけですね。

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それゆえ、子供たちは、
いつまでも学校に行くわけじゃないし、
いつまでも家にいるわけじゃない、
ということも踏まえた上で、
予算をなるべく抑えられるように、
土地選びをし、間取りを考える必要があります。

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結果、固定費が削減出来、
家計に余裕が生まれ、
老後や教育のための
貯蓄をすることが出来るようになります。

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貯蓄出来るゆとりを持つこと!

もっとも最悪なのは、
貯蓄が全く出来ないような予算で、
家を建ててしまうことです。
こんな状況になってしまうんだったら、
家なんて建てない方がマシです。

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貯蓄するゆとりがない懐状態で
家なんて建ててしまったら、
倒産や解雇、減給といった不測の事態が起こった時に、
たちどころに家を手放すことになりかねないからです。
これから先は、税や社会保障費の負担増によって、
可処分所得が下がってい可能性が高いですしね。

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それゆえ、充分な貯蓄がない
若いうちから家を持つとするなら、
家を持ちながら貯蓄していけるように、
ゆとりを持たせながら家づくりをしてください。

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例えば、利便性が良い土地を買うなら、
車を1人1台持つのではなく、
1家に1台にするという選択肢があります。
これだけで毎月の負担が5万円程度減るので、
その分を貯蓄に回せますからね。

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また、やがて子供たちは出ていくので、
子供部屋の広さや部屋数を
最小限にするという選択肢を持つことも
非常に大切なことではないでしょうか?
家の価格は、単純に面積に連動するわけですからね。

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土地の広さに関しても家と同様です。
立地にもよりますが、
単純に土地面積が大きくなれば、
土地価格も高くなってしまいますからね。

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ということで、結論としては
充分な貯蓄をしながら
家を持つことが出来そうなら、
なるだけ早く家を持つことはいいことだと思うので、
きちんとライフプランをした上で、
予算の計画を立ててもらえたらと思います。