vol.72 収納づくりもコストを左右する?

“家を建てるなら、収納はたくさんつくりたい!”
と、家を建てる誰もが考えますよね~~
今暮らしているアパートの収納では、
全てがおさまりきらず部屋に溢れている…というのが現状ではないでしょうか?

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そして、予算が許す限り
出来るだけ多くの収納をつくりたいとお考えになり、
その希望を設計士に伝えます。

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家づくりの落とし穴

しかし、いざプランが出来上がってみると、
“あれっ?これだけじゃ足りないんじゃないか?”
と感じてしまいます。

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プリントアウトされた間取図をひたすら上から見てしまうと、
収納が少ないような気がするからです。
そして、その不安から、
床面積を広げることによって収納の分量を増やそうとします。

そうすると、それに連動して家のコストが
どんどん膨れ上がっていってしまうのです…

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収納の正しい考え方

このように、収納を『床面積』で判断してしまうと、
それに連動してコストが上がってしまいます。
しかし、それに比例して、
より多くのモノが置けるようになるわけではありません。

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ましてや、動線をより短くし利便性を高めるために、
『通り抜け動線』にされる方がいらっしゃいますが、
通り抜けることが出来るということは、
イコール『廊下』がそこに出来るということであり、
そのスペースを収納として使えなくなるため、
床面積とコストは増えたものの、
収納量は増えないどころか減ってしまう・・・
なんてことになってしまいます。

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では、どうすればいいのかでしょうか?
この答えは至って簡単で、
収納を『壁面積』で考えるということです。

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つまり、いかに壁を上手く使ったか?
ということが収納量を大きく左右する要因なんです。

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例えば、一般的に天井高は2m40cmありますが、
この高さの中に、
棚板を2枚しかつけないのと5枚つけたのでは、
単純に置ける場所が2倍違ってきますよね?
2枚の場合、3段の収納になるのに対し、
5枚の場合、6段の収納になるからです。

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また、リビングダイニングキッチンの周辺に置くものは、
細々したモノばかりだと思いますが、
これらを管理しやすくしようと思えば、
奥行きの深い収納をつくるより、
奥行きが浅い収納をつくるべきです。

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そして、奥行きを半分にし、逆に横幅を2倍にすれば、
全く同じ床面積のまま、つまりコストは全く同じのままで
収納量を4倍にまで増やすことが出来ます。

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また、そもそも家の壁の量を多くすることも大切です。
つまり、必要がない窓はなくすべきである、ということですね。

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家の壁が多くなれば、収納として利用出来る壁が増えます。
また、それだけじゃなく、壁が多くなった分、耐震性も高くなるし、
窓よりも壁が増えた分、断熱性も気密性も高くなります。

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このように壁を上手く使うことを前提とした
収納づくりが出来れば、家のコストを上げることなく、
収納がたっぷりあるお家をつくることが出来るだけじゃなく、
耐震性にも省エネ性にも優れたお家をつくることが出来ます。

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ということで、間取図をずっと眺めて
無駄に床面積とコストを増やしてしまわないように
気を付けながら家づくりをしていただければと思います。