vol.48 洗濯導線?

共働きが当たり前となってきた現在、

家づくりで大切なことの一つに

いかに家事にかかる手間や時間を短縮出来るか?

が挙げられます。

洗濯は毎日の作業です。

服を脱いでから、洗濯し、干して、片づける。

この一連の流れを考慮して動線を考えたかどうかで、

作業効率がかなり違ってきます。

また、歳をとり、回数は減るかも知れませんが、

洗濯はずっとやり続けないといけません。

若くて元気な今の状況だけを考えた動線ではなく、

ずっと先まで見据えた動線にしておきましょう。

一般的に、キッチンと洗面脱衣室が近ければ、

“家事動線が良い”と言われていますが、

実際は、それだけで家事動線がいいわけではありません。

一連の流れ全てを網羅出来てないからです。

では、洗濯の一連の流れを、

詳しくみていきながら、

どうすれば良い動線が出来上がるかを考えてみましょう。

2階のベランダに干す場合

洗濯機の中から、

濡れた重い洗濯物を階段で持ち運びするのは、

なかなかな重労働ですよね。

もし洗濯機が1階にあり、洗濯干場が2階のベランダだとしたら、

この往復を毎日となると、かなり大変ではないでしょうか?

若いうちはまだしも、

歳をとって、もし、あなたの足腰が弱ってしまったとしたら…?

それでも我慢して2階に上がるか?

お金を出して洗濯干場を1階に増築するか?

このいずれかを選択せざるを得なくなってしまいます。

また、ベランダで洗濯物を干す場合、

洗濯物が周囲から丸見えになってしまうため、

防犯的に決して良くありません。

そして、せっかくの美しい外観を

損なってしまうことにもなります。

キッチンや洗面の勝手口から外に出て干す場合

キッチンや洗面につくった勝手口から

出たところに洗濯干場をつくり、

そこに洗濯物を干しているお家も数多くあります。

これは、2階のベランダに比べて距離が近くなることから、

動線としては一見便利そうに感じますが、

完全に外に出て洗濯を干すようになるので、

干す、取り込む、の作業が意外に大変です。

まず、洗濯物を干している時、

けっこうな時間外に居ることになるため、

暑い夏や寒い冬は、なかなか辛い作業となります。

夏は夏で、

洗濯を干しているだけで汗が吹き出してきます。

冬は冬で、身体が芯から冷えそうだし、

手先や足先が、かじかんできますよね。。。

取り込むのも、大変ではないでしょうか?

外と中を何回も往復しないといけないからです。

取り込んだ洗濯物をリビングに置こうと思うと、

勝手口からキッチンや洗面を回って、

何回も置きに来なければいけない、という風に・・・

そして、この動線で一番気になるのが、

作業中ご近所さんと顔合わせしてしまうことです。

結果、パジャマやノーメイクのままで、

洗濯物を干したり、取り込みに行きにくくなってしまうため、

いちいちキレイに身支度しないといけなくなってしまう

というわけですね。

✔洗濯動線は一連の動作全てを考えてつくる

洗濯動線を考える時、

“洗う~干す〜取り込む〜たたむ〜片付ける”

の一連の流れ全てを考慮することが大切です。

洗濯機からより近い場所で、室内から手を伸ばして洗濯物が干せる。

室内から手を伸ばせたら洗濯物が取り込める。

すぐ近くに取り込んだ洗濯物の置き場がある。

たたんだ洗濯物を片付ける収納が近くにある。

収納は管理しやすく片付けることが出来る。

さらに、人目を気にすることなくすることが出来る。

こんな洗濯導線がいいですよね?

また、なるだけ洗濯物を、

周囲から見えない場所で干すことが出来れば、

防犯的にも景観的にも言うことないですよね?

ということで、家づくりをする際は、

毎日の洗濯導線についてもじっくり考えてみてくださいね♪