vol.173 重要な土地探しのタイミング?

この仕事をしていてつくづく感じていることが、
多くの方が「土地に予算を使い過ぎてしまっている」ということです。

その原因は2つ。
1つは「南向きの土地にこだわり過ぎること」
そしてもう1つは「必要以上に広く土地を買ってしまうこと」です。

というわけで今回は、
「適切な土地の広さ」についてお伝えしていきたいと思います。
言い換えると、自分がどんな家を建てたいのかを把握した上で
土地は探したほうがいいという話です。

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必要な土地面積の算出方法

土地にも形の良し悪しがあるので、
この理論がどの土地でも当てはまるわけではありませんが、
必要な土地面積を算出する上で知っておくといいことが、
敷地は「家が建つところ」と「駐車場」と「家の周囲に出来る余白」の
3つから出来ているということです。

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そして、駐車場に関しては1台につき約4.5坪必要となります。
計算方法は、2.5m×6m=15㎡、15㎡×0.3025=4.5375坪です。
ゆえ、仮にあなたが確保したい駐車場が3台分だとしたら、
4.5坪×3台分=13.5坪、駐車場スペースとして必要だということですね。

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では続いて、家の周囲に出来る余白についてですが、
この余白とは、境界と家との間に出来る通路のことであり、
家庭排水や雨水の配管を通し、
エアコンの室外機や給湯器などを置くための場所ですね。
また、家の軒や樋が隣の敷地まで
飛び出さないようにするために必要な余白です。

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この余白に関しては、多少の差異は出るかもしれませんが、
いつも約10坪ほど必要だと考えるようにしています。
つまり、車を3台置きたいとしたら、
13.5坪+10坪=23.5坪が家以外に必要だ、ということになります。

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そして、これに1階の建築面積を合わせた面積が
あなたが探すべき土地の広さということですね。

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土地と建物はセットで考えるもの

では一つ例を上げてみると、
ヒアリングの結果、あなたが建てたいと思っている家が平屋で
その建築面積が30坪だとしたら、
そして、保したい駐車場が4台だとしたら、
あなたが探す土地の広さの目安は
30(家)+10(余白)+18(車)=58坪だということになります。
なので、60坪ぐらいの広さを目安として土地を探し始めます。

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このように土地を考えていただくと、
必要以上に広い土地を探すことも選ぶこともなくなり、
土地にお金を掛け過ぎてしまう可能性がグンと減ります。

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︎60坪以上の土地は買わなくていい

そして最後に覚えておいて欲しいことが、
60坪(200㎡)以上の土地は買わない方がいいということです。
たとえ、あなたが平屋を建てたいと思っていても、です。
土地面積が60坪を超えると超えた部分は固定資産税が2倍になるからです。

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また、土地が広い分価格も高くなるし、
余白が多くなれば、その分外構工事費用も高くなります。
つまり、家づくりにかけるコストが高くなってしまうというわけです。

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そんなこんなで、土地を選ぶ時は、
自分が建てる家にフィットする丁度いい土地を探すようにしてください。
そして、そのためにも土地を探す前にまずは建築会社を決めて、
どんな家にしたいのかをある程度明確にしておくようにしてくださいね。