vol.118 目に見えるお金と見えないお金?

仮にあなたが農地に家を建てる計画だとしたら、
宅地とは比較にならないぐらい
土地代以外の費用がたくさん掛かるので、
細心の注意をしておく必要があります。

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というのも、農地に家を建てる場合、
土地を造成しないといけないため
以下の費用が必要となるからです。

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 1.境界擁壁工事

 2.土の入れ替え工事

 3.土の入れ替えに伴う残土処分

 4.水道引込工事

 5.水道加入金

 6.排水負担金

 7.農地転用申請
 (必要な場合は、農振除外申請)

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まず境界の擁壁工事ですが、
この費用は擁壁をどれくらいの長さするのかと、
どれくらいの高さにするのかによって違ってきます。

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つまり、土地が広くなればなるほど
擁壁が長くなり価格は高くなるし、
地面が道路より高くなればなるほど
擁壁に高さが必要となり価格は高くなる、
ということですね。

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続いて、土の入れ替え工事ですが、
この費用も、擁壁同様
土地が広くなればなるほど高くなるし、
地面が高くなればなるほど高くなります。

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土地の面積が増えれば、スキ取って
処分しなければいけない土の量が増えるし、
そうなれば残土処分量も増えるからです。
そして、この残土処分費用が、
けっこうバカにならなかったりします。

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また、地面が高くなれば、
その分スキ取った土の上に足す
土の量も増えてしまいますよね。

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水道の引き込みに関しては、
土地が接する道路に水道本管がある場合は、
引き込み工事と加入金を合わせても、
市町村にもよりますが50万円もあれば出来るのですが、
農地の場合、近くに家がなかったりすると、
そもそも前面道路に水道本管がないことがあり、
そうなれば遠くから水道を
引っ張ってこないといけなくなり、
途方もない費用が必要となるかもしれません。

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なので、そもそも水道本管が
前面道路に通っているかどうかを
事前に調べておく必要があるし、
同時に、排水先があるかも
調べておく必要があります。

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さらなる目に見えない費用

また、農地の場合は、
造成費用に多額の費用が掛かるだけじゃなく、
庭の工事費用も高くなりやすいということも、
理解しておくべきです。

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というのも、農地の場合
土地の面積がどうしても
大きくなってしまいやすいため、
工事面積が大きくなると同時に、
境界も長くなってしまうからです。

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また、建物に囲まれてないがゆえに
家の中が丸見えになりやすい場合が多く、
そうなれば目隠しなどの工事が必要となり、
さらに工事費用がかさみやすいからです。

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このように土地は
目に見える土地代という金額だけじゃなく、
目に見えないこういった工事費用がたくさんあります。

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そして、それらに思っている以上に
費用がかかってしまい、
家の予算を圧迫してしまうこともあれば、
家づくりの予算が膨らんでしまい、
ローンにしわ寄せがきてしまうことも、
決して少なくありません。

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ですから、土地を選ぶ時には、
目に見えない費用のことまで、
不動産屋さんや建築屋さんに
確認することを忘れないように
していただければと思います。
かつ、土地を広くし過ぎないように
気を付けていただければと思います。