vol.114 変動のリスク回避のための3つの手段?

ご存じかと思いますが、
住宅ローンには、
変動型と固定型の2つの金利タイプがあります。

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ざっくりいうと、
返済期間の途中で金利が変わるタイプ(変動型)で、
返済期間の最後まで金利が変わらないタイプ(固定型)です。

そして、それぞれのタイプに
メリットとデメリットがあります。
まずはその両方を理解すること、
かつ、その上でデメリットが引き起こすリスクを
回避する方法を知っておくことが大切です。

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まず、変動型のメリットは固定型に比べて金利が安いこと、
そして、固定型に比べて初期手数料も少なくて済む
ということです。

これによって同じ金額を借り入れた場合、
毎月の返済金額が安くなるし、
手数料が少ない分、家づくりの予算を抑えることが出来ます。

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他方、変動型のデメリットは
金利が途中で変わってしまうことなのですが、
このリスクを回避するためには、
3つの方法を知っておく必要があります。

というのも、途中で金利が上がってしまった場合、
返済金額が上がってしまい、
多かれ少なかれ家計に響いてくるし、
場合によってはとっても苦しい状態に陥ることだって
十分あり得るからです。

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✔️リスク回避の3つの手段

金利上昇リスクを回避するための
まず1つの目の手段は、
「銀行に金利の交渉をする」ということです。

 変動型商品は、3年や10年といった
当初の借入期間が終了すると共に
金利が上がるようになっているため、
期間満了時に、金利の交渉をしなければ
必然的に金利が上がることになり、
結果、返済金額が上がってしまうからです。

返済金額が上がらないように、
銀行と話をしなければいけないというわけですね。

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続いて2つ目の手段ですが、
「繰り上げ返済資金をコツコツ貯めていく」
ということです。

 金利が上がったとしても
まとまったお金を返済することによって、
毎月の返済負担が上がらないようにする

ということですね。

そして、そのためには、
問答無用で貯蓄していかないといけません。
収入 – 支出 = 貯蓄ではなく、
収入 – 貯蓄 = 支出の考え方ですね。

 つまり、余ったお金を貯蓄するのではなく、
強制的に先に貯蓄していくというわけです。

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最後に、3つ目の手段ですが、
「他の銀行に借り換えをする」ということです。
単純に金利が安い銀行に乗り換えるということですね。

 ただ、これには2つ注意点があります。

1つは、よほど金利が下がらないと、
意味がないかもしれないということです。
例えば、借り換えすることによって
月の返済負担が3,000円安くなりそうだとして、
でも、そのためには30万円新たに費用がかかるとしましょう。
(銀行手数料、司法書士手数料、登記印紙代、です)

 となると、元を取るのに、
100ヶ月(8年4ヶ月)もかかることになるのですが、
何度も銀行に足を運ぶ労力も考えると、
果たして十分な効果があると言えるのか、
なんとも言えない微妙なラインだと思いませんか?

 そして、もう1つの注意点は、
健康状態が良くなければ
そもそも借り換え出来ないということです。

 住宅ローンの金利の中には
団体信用生命保険料も含まれており、
基本、これに加入出来ることが
借り換えの条件となるからです。

 もちろん、3年後はともかくとして、
10年後だとしても
体調を崩している可能性は低いと思いますが、
とはいえ、絶対ということはないので、
やはり、借り換えありきという前提で
住宅ローンを考えるのは
若干危険じゃないかなとは思います。

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以上の3つが変動型のデメリットによる
リスクを回避する手段ですが、
変動を選ぶ以上この3つを知っておくことが
とっても大切だと思うので、
ぜひ参考にしていただければと思います。

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ただ単純に金利が安かったからとか、
手数料が安かったからという
目先の利益だけを考えて選ばないようにしたいですね!!