vol.107 家の原理原則?

建売住宅に限らず、
最近の注文住宅の間取りは、
完全にコスパ重視でつくられているのですが、
コスパ重視でつくられたお家の間取りは、
日本人の気質やライフスタイルには、
とてもじゃないけど合うものではありません。

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例えば、密集する住宅の中で、
外に向かってオープンになる家は、
本当に住みやすい家なのでしょうか?

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開けた方向につくった大きな窓は、
外から家の中が丸見えになってしまいます。
また、中から外もよく見えるため、
よりいっそう外から見られている感が出てしまいます。

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これじゃあ、リラックスした状態で
家の中で過ごしにくくなってしまいますよね?
ノーメイクやパジャマのままで、
あるいはパンツ一丁や上半身裸で、
過ごしにくくなってしまいますよね?

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結果、本来は光量調整のために設置するカーテンを、
視線の遮断を主たる目的として設置せざるを得なくなります。
そして、想像を大きく下回る
明るさの中で暮らさざるを得なくなります。

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また、そうならないように、
保険のために窓をたくさん設置しようとすると、
それはそれで別の問題が起こります。

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耐震性が悪くなる問題、
家の中が寒くなる問題、
もっとカーテンが必要になる問題、
外壁が汚れやすくなる問題、
掃除する場所が増えてしまう問題
思っていたより収納が少ない問題、
家具が置きにくくなる問題、

などなどです。

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窓が多くなり、
その分壁が減ったことによる二次的な被害です。

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つまり、自分自身で耐震と温熱を悪くし、
かつ、余計な費用がかかり、
かつ、使い勝手が悪い家にしてしまう、
というわけです。

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この他、こういったお家の特徴は、
子供部屋の利用時期が限定的になってしまうこと、
洗面やキッチンといった本当は明るくしたい場所が
暗い場所になってしまうこと、
洗濯の動線がやたら悪くなってしまうこと、
などがあるのですが、
これらは全て生活に支障をきたす深刻な問題となります。

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住みやすい家が一番!

ぶっちゃけて言うと、
今主流となっている間取りを真似て
家を建ててしまうと、
絶対に住みやすい家にはなりません。

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事実、当たり前のように子供部屋を
2階につくってしまったら、
子供が小さいうち家が片付きにくくなってしまうし、
出ていった後も使いにくくなってしまいます。

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また、当たり前のように、
南向きで部屋をつくってしまったら、
丸見え、日焼け、暑い、という問題が発生するし、
逆に、水周りは、暗い、寒い、ジメジメする
という問題が発生してしまいます。

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ということで、家ってホントは、
みんなと同じように建てるものではなく、
土地に合わせて建てるものだということ、
そして、その原理原則に沿って建てれば、
メチャクチャ住みやすい家になる
ということを、建てる前に
知っておいてもらえたらと思います!!!